監督・脚本:ラナ・ウォシャウスキー、トム・ティクヴァ、アンディ・ウォシャウスキー
トム・ハンクス、ハル・ベリー、ジム・ブロードベント、ヒューゴ・ウィーヴィング
ジム・スタージェス、ペ・ドゥナ、ベン・ウィショー、スーザン・サランドン、ヒュー・グラント
★★★★
予告を観たときは、時代を越えても出会う運命の二人・・・輪廻と愛の物語かと思っていたのだが、実際は違った。確実に輪廻を示しているというよりも、時代ごとに繰り返される人間同士の衝突について、描かれる。
原作は未読。
6つの時代の6つの話、次の時代の人が前の時代の人が残した何かを目にしたり、聞いたり、している。
何かが次世代の誰かを支えたり、勇気をもたらしたりするのだよねと思える構造は、人間が生きる影響について思い起こさせますね。
うまいなぁと思うのは、登場人物をメインキャストたちが男女・年齢を越えて演じているため、それぞれ別々の話であっても、つながりを映像から受け取ってしまう構造となっている点。
直接のつながりはないけど、役者が重複することで一体感と一つの流れがあるような視点を持つように仕向けられてしまうのでした。映像体験としては楽しい感覚でしたね。
各話がわりとサスペンスやアクション映画のように、あるクライマックスへ向かってテンポアップしていく後半は、これをどう収束させるのか、何かウルトラCが待っているのか?(いわゆるオチ)とつい期待しながら観ていました。
白昼夢を観ているような現実感がふわふわ浮いているようなものだったのも、不思議な感じが続いて面白い。
なのにおオチは、あぁ、普通のいい話っぽくなってしまった・・・・! いつものハリウッド製作品ぽい、まったりとした後日談風の終わり方でテンポが悪くなってしまいました。
ラストの印象が、長い時間軸のなかでの人間同士の衝突とつながり、信頼、愛、といったものを感じさせるものであったなら、もっと壮大なイメージのまま終われたのにー。そこが残念です。
上映時間のわりに各話を追いかけているのに忙しくて、長さは感じませんでした。自宅でDVD鑑賞などすると、どこかで<ポーズ>ボタンを押してしまうでしょうが、これは映画館で観れてよかった、と。
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・ヒューゴ・ウィーヴィングが殺し屋さんで追いかけてくるのは、どう観ても<エージェント・スミス>なので、いつ画面にPC言語が流れるのかとドキドキ。
・ベン・ウィショーが、またもいかにも似合う英国人でゲイの役だったので、ここだけでも観てよかったとか思う。
・ペ・ドゥナらネオ・ソウルで働く複製人間たちが、複製人間のわりにあまり美女じゃないのね・・・でも、春を売る役割のはずなら、もうちょっとキレイでもいいのに。
・トム・ハンクス。どの役でも、トム・ハンクス節炸裂、カワイイやつめ。キレキレ小説家役は楽しそうでした。
・ハル・ベリーがユダヤ人役をすると(彼女、半分はユダヤ人なのですね)、あらマドンナ風に! 何をしても、美女でした。
・ヒュー・グラントが人肉食族の親玉で登場したり、成功した実業家になったり。いろんな悪役になったのは、隔世の感を覚えます。美青年も、ここまで来たか。似合ってました。