ISBN:978-4-14-091142-6 2009年 NHK出版
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「NHK知るを楽しむ この人この世界」2008年6月-7月放送「オペラ偏愛主義」の番組テキストをもとに大幅加筆、再編集したもの。
各時代を代表するオペラと作曲家の人物を紹介しながら、その作家、時代に活躍したオペラ歌手をあげ、さらに役柄と役柄にふさわしい歌い方、演じ方までもを読みやすく解説しています。私のような初心者向けにぴったりです。
「白タイツが1番似合う王子様」な歌手や、あくどい策略をめぐらす悪役の魅力など、著者があげた作品・歌手をいますぐ聴きたい!と思わせられました。
あがっていた歌手は、ほぼすでに亡くなっているのが寂しいですが・・・ 巻末のおまけでもいいから、現在、島田雅彦が気に入っているものをあげてくれたらなぁ。
自身が台本を書いたり舞台の演出もしていることもあって、物語のあり方への言及が文学者的分析でよかったです。
物語の変遷も、時代性との兼ね合いを絡ませて書いてあって、手元においてパラパラ見なおすのも良い1冊かと思います。さすがNHKテキスト。
「オペラに魅惑されたら最後、もう、あなたは戻ってこられない(帯より)」
心に栄養を与えないとね。きらきらとしていたい、のだそうです。島田先生は。幸い、私はまだ生の舞台を見ていないので、引きずり込まれてはいませんが、時間の問題って気もします。彼の興奮している様を読むだけで、うっとりしてしまうのだから。