2012/01/01

『ふむふむ おしえて、お仕事!』三浦しおん

ISBN:978-4104541072 2011年 新潮社



★★★



特殊技能をもって働く女性へのインタビュー。



靴職人、ビール職人、染織家、活版技師、女流義太夫三味線、漫画アシスタント、フラワー
デザイナー、コーディネーター、動物園飼育係、大学研究員、フィギュア企画開発、現場監督、ウエイトリフティング選手、お土産屋、編集者



相手を型にはめたような見方をせず、たまに単刀直入に質問していて、ひとりひとりの紙幅はそれほど多くはないのだが、何となく人となりが見えるよう。



著者の得意分野=興味のある対象では、とくにキラキラしながら聞いていたのだろうという感触です。ふむふむ。



一途に目指した方もいれば、何となくの方もいて、出会ったお仕事と自分がうまく合うかはやってみなければ分からないものと、つくつぐ思います。
これから社会に出ようという時に読むと、また規定路線じゃなくても大丈夫って気になれるかも。



それぞれ数枚の写真が掲載されているが、モノクロなのが惜しい。もっと大きくてカラーが良かった。





『うほほいシネクラブ』内田樹

ISBN:978-4-16-660826-3 文春新書 2011年 文芸春秋



★★★★



第1章 2004-2008年まで読売新聞「エピス」に書いた映画評=うほほいシネクラブ
第2章 「街場の映画論」 著者のブログとその他の寄稿から映画関連のものを。
第3章 「小津安二郎断想」 小津安二郎DVDブックに掲載したもの。
第4章 1998-2003年 著者のHPに書き続けたもの。



アレ見た?見たよー、というときの映画の感想レベルから、構造論な映画評まで。映像作品を、文学的な言葉と評論方法で述べています。



映画は、映画について語られることを欲望しているジャンるである」との持論をお持ちだそうで、確かに映画もバックステージものが多いジャンルであるし、役者は役者であることを役柄と同時に表現しています。



わりと気楽に書いているものも多いので、気になる作品のタイトルを拾い読みしてもよし、じっくり映画論について思いをはせてもよし。



気に入ったのは、織田裕二がけっこう好き、と書いてたとこ。なぜかといえば、からっぽの役者であるから、と述べています。自己主張すべきものを持たない役者ではないか、との評価。私も織田裕二が好きで、からっぽ、のところでそういう言い方があったか!と膝を打った。
アレだけ濃いタイプなのに、思いっきり外面で攻めてくるのが気持ちいいのだ。



それから、レオナルド・ディカプリオが素敵だ、とも。先生、私と好みが似てるのかしら。



小津安二郎について大人の態度を学んだとのことだが、読んでいるとちょっとヤダなぁと感じました。昔の男って、きっとイヤだと思う。イヤなやつと思いながら見るのも一興か?