2013/09/18

『スノー・ホワイト』

2012年 Snow White & the Huntsman

監督/ルパート・サンダース
クリステン・スチュワート シャーリーズ・セロン クリス・ヘムズワース サム・クラフリン

☆☆★

三部作の予定、と聞いて2点から2.5点に。
原題の白雪姫と狩人、の二人の関係があまり進展しないラスト(思わせぶり?のような視線だけあり)だったので、これでラストとは?と思ったのだった。今後があるなら、納得。

クリステン・スチュワートが継母のシャーリーズ・セロンより美しいかしら?という疑問が払拭できないのだが、継母自身が義理の娘が自分より美しい、と思い込んでいるのが重要である。

輝きを増す年代の娘と、老いていく美女であった女の戦いよ!

老いゆく継母を殺し、娘は女王になったのでした。白雪姫の本質が現代風アレンジの名の下に復活か。
自ら道を切り開くのが現代風なのだけど、継母との戦いは非常にクラシックな構造です。

男はみんなバカ、と見下し憎む継母を、新女王が越えていけるのか、続編をぜひつくってほしい。
新女王が、幼馴染のウィリアムじゃなく、狩人さん(妻を亡くしたやもめ)を選んでくれそうなのも、興味深いし。

白鹿がスノーホワイトに祝福を与えるシーンを見ていたら、『十二国記』を思い出しました。

2013/09/14

『私が、生きる肌』

2012年 スペイン

監督/ペドロ・アルモドバル
アントニオ・バンデラス エレナ・アナヤ マリサ・バレデス ジャン・コルネット

☆☆☆☆☆

ひーーー、言葉でどういえばいいのやら。
アルモドバル監督のつくる世界は美しくて自分勝手で、悲惨になりそうなのに気品がある。

当初は、ペネロペで構想されたらしいけど、エレナ・アナヤで正解。ペネロペは女っぽすぎるので、後半の流れにもっていくときのハードルが上がりそう。演技的にも。

スペインの女優さんにしては、すっきりしたボディだと思っていたら、そういうことでしたか。

技術を高めたいという純粋な医師としての欲望も、極限にいけば倫理に抵触する。それを涼しい顔して突き進むバンデラスの純粋さと欲望の深さの交じり合った風情が、たまらない。
狂人風に作ることのほうが簡単だが、遠目に見ている限りバンデラス演じるドクターはまともな雰囲気を保っています。ヘンタイだけど、素敵。

娘をレイプして(未遂だったし、レイプギリギリかなぁとも)逃げた男を捕まえて、性転換。ついで、火に強い強力皮膚(もちろん倫理規定違反)を移植、胸もつくって、ついに顔も亡き妻に似せて整形。
毎日眺めているうちに、すっかり情がわいたドクターは、彼女がレイプされているところに遭遇し、レイプ犯(異父兄弟、本人たちは知らない)を射殺。燃え上がった二人は、ついに求め合うのだったー。

ぎゃーーー。オカシイんだけど、犯罪者だけど、なんかその気持ち分かってしまう。

実の息子であっても、殺せ!ともう一方の息子に向って念じる母親も、理屈上では間違ってないんだけど、それでいいのかとヒンヤリしたものが心に残る。オカシイ。意味、ドクターが監禁して性や顔を作り上げていったベラも、ドクターが母親のようなものだし、産み出す側の傲慢さというものもあるのだった。

最後まで自分の核を守り続けたビセンテだけど、作り変えられた外見のように振舞うほうが楽そうに見えたりして、自意識のありようって、外見とも分かちがたいものがあるわと痛感。

アルモドバルの映画を見るたびに、スペイン人には叶わない感じ・・・と思います。いろいろ濃すぎて、何でも水に流したがりの日本人は勝てない気が。

『黒い家』

1999年

監督/森田芳光
内野聖陽 大竹しのぶ 西村雅彦 田中美里 石橋蓮司 町田康 小林薫

☆☆☆


公開時に見たとおもったけど、こんな話だったっけ。

☆3つは、大竹しのぶの頑張りにささげます。あとウッチーのおどおど演技にもとりあえず。若いし。

原作(貴志祐介)は未読、ホラー大賞受賞とおもってみていると、ホラー??? と道に迷う。コメディと言ってくれたほうが近い。

森田作品を全て見ているわけでないけれど、どの作品も<なぜこうなった!>と腰砕けになりますね。これもきっと、そんな感じの仕上がり。

どんな題材でも、ちょっとくだけた感じにしたい人なのかもしれない。

意味はわからない映像があったとして、分からないけど印象的だとか、素敵だとか、気持ちが悪いとか、そういうものであれば、面白さも感じられるのですけれど。
森田さんは、分かりやすい風を装う映像を出すのに、それがどういう意図があるのかが、しっくり来ない、というズレを小出しにしてくる。ので、何だか見終わるとげっそりしがちです。

乳しゃぶれ、とかそんなことばかり記憶に残ってしまうよ(カタチがきれいな乳でした。しのぶさんではないと思うが)