2009/04/13

『草食系男子の恋愛学』森岡正博

ISBN:978-4840123761



☆☆☆



私が想像する草食男子(深澤真紀いわくの)の話というより、恋愛に臆病だったり人付き合いが不器用な恋愛したい男子のために書かれたものだった。「恋愛学」じゃなく「心構え」というほうがぴったりする。



雑談から始めて(お天気の話など良いとあって、笑いました。確かに!無難)、
キスして(暗闇はいけないそうです、要らぬ恐怖を与える可能性があるから)、
セックスして(「イヤ」のパターンについて解説あり、へぇぇ)、という流れです。
女性に対して誠実で素直に、というのが軸です。これは恋愛対象だけの話じゃなく、人間関係全般に当てはまる指南書でしょう。



ところで月経前症候群のことまで書いてあるのには驚きました。そこまでご存知の男子はすごいです。生理の時は寒い屋外でのデートは避けようとか、ホントこれを全部できる男子は良い男子です・・・。
思いやりがあれば、そしてそれを態度に出せればいいんですけどね。







2009/03/17

『信じない人のための<宗教>講義』中村圭志

ISBN:978-4622072928



☆☆☆☆



ユダヤ教、キリスト教、イスラム教、ヒンドゥー、仏教、儒教・・・神道、世界の宗教のうち広く知られている宗教ごとに、著者は日本人の目線から、特徴とその世界観、国家の関係について語り口調で解説しています。



近代になって、効率化、民主主義化した世界からは、いわゆる信仰は捨て去られ、新しい近代的な賛美の対象が新しく信仰されるものとなったと。そして、そこで初めてあなたの「宗教」は何か?(もしくは私の宗教は何だろう?)という問いかけが生まれ、「宗教」が浮かび上がってきたと言う。



どのような宗教なのかではなくて、それを信仰する心が思う世界はどのようなものなのかについて語ってくれます。



「宗教」についての本というと、つい何を神さまとしてどのような行いをして、組織はどうだとか、そんな話を思いがちだけど、「宗教」をモノサシにしてみる世界をどう捉えるのかと考えると、宗教戦争などを想起させる重苦しいイメージから離れることができます。





『美女と竹林』森見登美彦

ISBN:978-4334926243



☆☆☆☆



登美彦氏愛する竹林(と・・・美女)をテーマにお話をこねくり回した1冊。登美彦氏ファン以外には、なんじゃこりゃーの1冊。



そして、本からは良い香りがします。インクに香りがついてたのかしら(ご本人ブログに薫るかも、と書いてありましたよ)
さすが森見・バンブー・登美彦! MBCモリミ・バンブー・カンパニー代表!



日差しがキラキラ入り込む竹林を仰ぎ見て爽快になりたくなります。北海道育ちの私には、竹林は憧れのジャボネアイテムだな。北海道に孟宗竹は生えないので、かぐや姫も見つからない・・・美女?





2009/02/15

『ひとりでも行けるオペラ極楽ツアー』石戸谷結子

2008年9月 朝日新聞出版 2200円



ISBN:978-4-02-250431-9



☆☆☆☆☆



表紙からしてまばゆい~ ただうっとり眺めるだけでも楽しい本でした。



イタリア、オーストリア、チェコ、ハンガリー、ドイツ、フランス、ロンドン、NY。各都市のそれはそれは素敵なオペラ座をカラーページたっぷりに紹介しています。
これでもかと豪華絢爛で夢のようなオペラ座もあれば、モダンでシックな近代的なものもあり違いが面白いです。



劇場情報だけでなく、それぞれのオペラ座の歴史とともに、国と各都市の歴史も、そして著者おすすめの美術館&グルメの観光案内もあります。また、その劇場で観たオペラのことや、お勧めの指揮者、歌手についてと情報盛りだくさん。



まだ海外でオペラ聞いたことがない・・・今度こそ!





2009/02/14

『数字のモノサシ』寄藤文平

ISBN: 978-4479391821



☆☆☆☆



いろんな「モノサシ」で世界を見てみような一冊。
100円のサンマを20円引きしてもらったら喜ぶのに、100万円の車から20円引きされると嬉しくない(むしろ何だか気分が悪い)のはなぜか? 行動経済学の考え方を参考に、人の数字に対する意識を掘り起こします。



おなじみの数字だと、同じ人に対しても・・・キログラム、リットル、回。などいろんな切り口があります。視点の多様さ、視点=モノサシが動くことで新鮮な気持ちもなれます。その楽しさを、寄藤さんがあのイラストでますます楽しく表現。



遊び企画としては、著者オリジナルモノサシも。例えば



「仕事の達成度」 adn[エイドリアン]
終わったー!と天に掲げる拳、100adn、仕事帰りのビールのうまさに比例。



「待ち続ける忍耐力」 kh[黄色いハンカチ]
夕飯に腕をふるった日、相手が帰って来なかったら1kh、帰ってこないと分かっている日も二人分の食事を作り続けたら100kh。映画『黄色いハンカチ』より。



ぜひご家庭に一冊。





2009/02/01

『プラスマイナスゼロ』若竹七海

ISBN:978-4861766114



☆☆☆



おなじみ葉崎を舞台に、山の上にある真ん中クラスの高校に通う3人の女の子たちの連作ミステリ。タイトルのプラスは、超お嬢様(だが、とことん運が悪い)。マイナスは超極悪腕力娘、そしてすべてが平均値、の3人を指してます。



もっと軽い感じかとも思ったけれど、さわやかに明るく進行するのに意外な毒があるところは、若竹さんならでは。だから好きなんですが、なかなか新作を書いてくださらない・・・



この3人の言葉に出さないけど信頼してる青春!な雰囲気も良かったので、長編でも書いてほしいです。



2009/01/19

『石川三千花の勝手にシネマ・フィーバー』石川三千花

ISBN:978-4-16-370770-9



雑誌「CREA」2004年1月号から2007年5月号まで連載をまとめたもの。



自分の人生と、その時の思い出の映画を一緒にしつつ振り返る一冊。ページによっては映画の話はさらっとになります。



今のように情報が手軽に入手できない30年前にパリに留学したあたり、勢いがあって面白かった。自分の国を相対化して見れるって視点が増えるのはいいですね。