ISBN:978-4062143226 講談社 2007年
☆☆☆☆☆
町田康の自宅と仕事場で保護している(元)野良猫たちの話。
1作目の猫エッセイ『猫にかまけて』でもそうだったけど、本当にただの猫好きなおっちゃんである作者の気持ちが炸裂です。愛情が無尽蔵にも思えます。ちなみに、『猫にかまけて』の表紙だけで、私はめろめろでした。
ヘンテコダンスを猫の前でくねくね踊っている町田康を思い浮かべたら、可笑しくてしょうがない(→猫に見せてちょこっと混乱させて、場所を移動してもらおう作戦のひとつ)。
ネタで書いたとは思えないな。たぶん、本当に踊ったんだと思う・・・そんなエピソード。ほかでは昼酒だ、なんだとぶらりな町田康も、猫の前ではかなりの働き者になります。
猫って、すごく何でも分かってそうな顔することもあって、そんな彼らが考えているであろうことを、町田康が文章にしているんですが、これがツボ刺激です。
「なんなの、このおっさん」調のやや高いところから見下ろしてますラインのお言葉の数々に、町田家の猫たちがいかに気高いかが分かるというものです。
それと数枚の写真あり。ちょっと目ヂカラを入れた町田康が棚(・・・に見える)に挟まって、猫とよりそっている写真など、猫バカ、親バカぶりを垣間見ることができそう。
しかも、このエッセイの素晴らしいところは、可愛がりまくって、めろめろで、しもべ状態でありながら、実は猫の小さな尊い命を預かっている立場だという大きな責任をいつも考えているのです。飼い主の鑑!
前作で、大往生のコと小さな子猫を看取った町田康、と奥様(家人、と作者は言う)。今回は、もしかしたら自分たちが良く考えないで良かれと思ってしたことが、大切なコの命を奪ったのではないか、という後悔、反省も綴られていました。もう、涙なしには読めぬ・・・ って、今も思い出すと半泣きになってしまいます。
猫好きにささげます、というかすでに猫に愛をささげたおっさんの独白、なのでした。
0 件のコメント:
コメントを投稿