2008/07/04

『春の魔法のおすそわけ』西澤保彦

ISBN:978-4120037771  2006年 中央公論新社



☆☆☆★



40半ばの売れてない作家(女)、20代後半の美青年が桜の下で出合った。ヤケになって飲んだくれていた女は、二日酔い状態で電車から降りるときに間違って掴んでしまった鞄の中身を使って、美青年を買うことに。鞄の中には2000万円。



西澤保彦の好きなとこは、ぐちぐち葛藤してる展開が面白いので、まさに水を得た魚のような(しかも主人公は作家)脳内会話の嵐。



毒もあり、笑いもあり、そして悲惨な状態なのに、何となく笑えてしまうのも良い。ふざけた会話をしてると思っていたら、けっこう人生の痛いところを突いてくるのも、この作家のうまいところです。



ミステリ的な謎解き部分は、最初からそういうトリックだったんだろうなぁというところで落ち着くのだけど、ひとりで切羽つまったり大胆になる女性を楽しく読んでたので、謎解きされて終わっちゃうと思うのが寂くもありました。





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