ISBN: 978-4480804204 2009年 筑摩書房
☆☆☆
さくっと読めて、読後感さわやか。ちょこっとコミケの事情もわかる特典つき。
■5時に帰れる部署がいいと申し出た川田幸代の転属先は、「社史編纂室」。なぜって、会社以外の時間は、オタク趣味に没頭したいから! コミケに出店しなくちゃいけないので、原稿書きに忙しいのだった。
同僚といえば、切りのいい創業年を越したのに、ちっとも進んでいない社史編纂室の仕事ぶり。ここにいるのは、いるらしいが見たことがない幽霊部長、ふらついてる課長、合コン三昧の男、ひらひらの洋服と胸元で誘う年下の女子。
戦後日本の高度経済成長時、会社もイケイケドンドン、事業拡大していたというのに、なぜか語らないOBたち。そこにどんな暗闇が潜んでいるのか?
キーになるのは星間商事の名前入り原稿用紙。東南アジアの小国サリメニ共和国との関係は?
■幸代のオタク趣味が、会社が闇に葬った出来事に光を!
会社員もののファンタジーというのか・・・ミステリほど謎解きはしないし、恋愛モノでもなく。人が自分の能力を発揮して一致団結して頑張るのって爽やかです。
おじさんがいきなり編纂室でも「同人誌」発行しようって叫ぶのはびっくりですが、ファンタジーならいいのだ。
■三浦しをんの書く男女の関係性って奥ゆかしくて、いじらしくて好きだ。
それぞれがそれぞれの世界を持っていて、でも、相手を必要としていて。支配関係じゃなくて、寄り添うような。
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