ISBN:978-4-16-370770-9
雑誌「CREA」2004年1月号から2007年5月号まで連載をまとめたもの。
自分の人生と、その時の思い出の映画を一緒にしつつ振り返る一冊。ページによっては映画の話はさらっとになります。
今のように情報が手軽に入手できない30年前にパリに留学したあたり、勢いがあって面白かった。自分の国を相対化して見れるって視点が増えるのはいいですね。
ISBN:978-4-16-370770-9
雑誌「CREA」2004年1月号から2007年5月号まで連載をまとめたもの。
自分の人生と、その時の思い出の映画を一緒にしつつ振り返る一冊。ページによっては映画の話はさらっとになります。
今のように情報が手軽に入手できない30年前にパリに留学したあたり、勢いがあって面白かった。自分の国を相対化して見れるって視点が増えるのはいいですね。
ISBN:978-4569701936
☆☆
仕事術とあるけれど、人生術というほうが良さそう。感覚系(インプット)と、運動系(アウトプット)の両輪を動かすことで、生きる質を上げていくことができるという。
ざっくり言えば文武両道、このふたつは補完的なつながりがあるという点の説明は分かりやすくて良かったです。が、感動が原動力となり、学習意欲も高めるって、そりゃそうだよねといいますか。楽天的に考えよう、とか・・・も、そうだよね、と。サイエンス風を装った自己啓発にも読めてしまうあたり、こんなんで1100円って、いいのかなぁ茂木ちゃん。
いろんなところで言われているような脳の使い方、をさらっとおさらいし、自分の人生での節目にどういうことがあったか、を織り込んでます。謙虚そうで自慢気というあたりが面白い流れだったんですが、文庫になっても手元におくほどではなかったですよ。
ISBN:978-4062879606 講談社現代新書
☆☆☆☆
「女装」というテーマにそって、日本人の性文化、衣装文化を、ヤマトタケルから近代現代までの年代順に、丁寧に明らかにする一冊。新書としてはかなりお買得な充実の内容です。
作者、三橋さんが女装者ということで、客観的かつ実感のこもった目線で貫かれた文章が良い。歴史は、語る人によっていかようにも変わる、そして「女装」というモノサシで見ただけでも、変わるものです。
歌舞伎、今ならオネエマンズ・・・日本人は「女装(異性装)」に寛大な文化があるという。歴史に残された異性装の歴史を文献を参照させながら、解説します。
たとえば稚児は、観音と重ね合わせられる神聖さを持たされたのだ、なんて、驚きの説明に興奮しました。稚児として僧侶につかえるには、灌頂を受けなくてはいけなくて、など。稚児灌頂って有名なのかしら? 初めて知ったので、興味深々でした。
時によって失われることが分かっている「少年」に女装させるなど、児童保護的には虐待かもと感じるけれど、でも、リミットがあることで価値が増すようにしているなんて、人の想像力のすごさも感じます。
男、女、と決めるのはつまらない。男は男らしく、なんて軍事国家ですね。もっと、自由に、寛容な国になっていってほしい。
ISBN:978-4063647228
☆☆☆☆
文学部卒だけど「古事記」をちゃんと読んだことなんかなかった・・・断片的な知識しかないし・・・というところへ、この本はガツンとやってきた。
絵にするまでに、随分読んだんだろうなぁと想像します。こちらは楽しくハイライト的に読めて、笑えて、非常にいい思いばかりさせてもらいました。
古事記の持っている勢いを、そのまま絵にしてくれた感じ。ケンカしたり、求婚したり、サボったり、楽しい古事記ワールドでした。
五月女さん的解釈の強いところでは、欄外に解釈の説明があるので、スタンダードな解釈も確認できます。
ISBN:978-4061825314
☆☆
探偵の名前が「鷹知祐一郎」とあったので、読んでみることに。
森博嗣はけっこう好きで読んでいたけれど、細かく言えば「犀川先生」が好きというべきか・・・ S&Mシリーズ、Vシリーズは気に入っている。
探偵、祐一郎は勝手にマイラブ山口祐一郎に置き換えてみたらどうでしょ、と想像してみたものの、ちょっと違った。小説の人物に知ってる俳優を置き換えるのって、案外やりにくいものです。
トリック重視から、ずんずん会話重視に移行してしまい、いまやこんなことに・・・というのが正直なところ。双子っていうあたりと、行き止まりの牢獄、犯人はこのあたりかと思ったとおりだったので、びっくりさせられたい私には物足りなかった。
キャラもいまいちさらりと撫でた感じの書き方で、今の私にはやっぱり物足りなかったのでした。
文学界新人賞受賞作『射手座』上村渉
知っている人が新人賞を受賞しました。ペンネームでもないので、とても不思議。誌面にはモノクロの「さわやかな感じの文学青年」の顔写真もあって、ますます不思議。
不思議な感じを覚えながら、拝読しました。
知っていても、読み始めると「小説」として受け取ることが出来るものなんだというのも、発見。そうか、知っている人が書いても、本人と切り離すことは出来るもんなんだな。
ずーっと白昼夢のような、ポイントごとにリアルに情景が浮かぶけれど、全体的には白昼夢のような雰囲気でした。
とても近くで見ているのに、一枚ガラスの向こうで起きているような、そんな感触。
そこに、ここに、きっと何か隠れているに違いない。そう思いながら読む。何が隠れていたのか・・言葉にできないズレたままの、何か。主人公はきっと何も失っていないと思っているけれど、実は失っていたかもしれない、何かを。
言葉がズレでいる、ような気がする。常識と思っているものも、ズレている。でも、不誠実ではない。切ないっていうより、哀しい。
ISBN:4-488-01726-6
☆☆☆☆
駅ビルに入っている成風堂書店で起こる事件を、書店員の杏子、バイトの多絵が解き明かす。
恐ろしい事件、ほのぼのとした事件、著作権に関わる事件。事件の発端は案外ありそうなところから始まるのが、読んでいて身近に感じるところだった。
書店バイトの経験があるので、リアルに感じられました。その後は司書になったけど、図書館でも同じように「テレビに出てたあれ」とか雰囲気しか合ってないタイトルで言う方とか・・・笑いつつ、明日もそんな人に会いそう。でも、ありがとうって言われると嬉しいんですよね。
シリーズになっているようなので、次も読んでみよう。