ISBN:978-4104541065 新潮社 2010年
☆☆☆☆
「死」に際して・・・テーマにした短編集。死と、愛情。
全体としては、ロマンティック度が高いので、三浦しをんのこのロマンティック加減の出し方がこの先も楽しみ。楽しみにしているので、ぜひ愛の暗黒面も開花させていただきたい。
黒い夢の話、好みでした。生まれ変わっても、男にだまされるなんて、黒いですね。でも、人間の同じ穴に陥りがちな愚かな面が書かれていて好きでした。
今は、まだロマンティックな物語の筋を、照れ隠ししているような言葉で進行させていっている。照れ隠ししてるのは作者ではなく登場人物のほうで、それが登場人物たちの奥ゆかしさでもある。普通の人々の愛情の物語が並んでいます。
それはそれで、気持ちよく読める。けれど、短編ではうまく切り取れ切れていない感じがしました。細部を書くが、紙幅が足りていないという感じです。