ISBN:978-4652078464 2009年 理論社
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「よりみちパン!セ」叢書のひとつ。少し前に雨宮処凛の本を読んだときに出てきてたので、10代向けなら噛み砕いてあるのではと思い、読んでみた。
貧困、という言葉が言われるようになっても、まだ遠い話のようにも思えます。ただ、私も官製ワーキングプアにほぼ該当する身分ゆえ、自分がどういう立場なのかも(今さらですが)知らないといけません。
生存することだけが「生きる」ことだろうか?と著者は訴えてます。友達と遊びたい、興味のあることにチャレンジしてみたい、おしゃれしたい、美味しいものを食べたい。それって贅沢なことじゃないよね、と。
人と繋がる、社会的な存在でいることには、多少のお金の余裕が必要。でも、一生懸命、フルタイムで働いてもそれが叶わないなんてどこかオカシイと思わない?
まさに、その通り。今まで私が幸せに生きてこれたのは親や夫のお陰だ・・・ありがとう。私にはイザというときに頼れるもの「溜め」があります。
でも、家族のたすけがないひとだっています。そういう人だって、同じようにもしもの時には、社会が安全ネットを張って助けるべきじゃないか、という主張です。
何をどうしたらもっといい社会になるのか。問題意識を発見すること、自覚することのために、適した本でした。
説明のしかたが、身近で納得できる例を使い、整理された説明で納得できる。
語る言葉も、読者と同じ目線から語っていて偉そうじゃない(活動家は何かと怖そうで偉そうに語るからいやだよね、と著者も言っている)
100%ORANGEのイラストも怖がらせなくて良い。
たくさんの人のなかにこういう考え方が広がっていけば、もう少し温かみのある社会になると思いました。